春の味がやってきた!ぬたを食卓にプラス

「ぬた」は、ねぎやこんにゃく、山菜、魚介類などを「酢みそ」で和えたもので、 春の訪れを感じさせてくれる一品だ。気の利いた副菜として、古くから愛されている。みそのどろりとした感じが沼田(泥濘)に 似ているので、この名がついたとされる。みその旨味とほのかな甘み、爽やかな酸味が春野菜特有の「苦味」や「香り」に最適! 生命力あふれる春の味覚を、ぬたで味わうひとときをご提案。

黄金比率は、 みそ2:酢1:砂糖1

基本のぬたは、白みそ、酢、砂糖がベース。お好みでからしやゆず、ごまなどを準備する。 一般的にぬたに使用される「白みそ」は、上質な米を大豆の約2倍使い、低塩で甘口に仕上げたもの。関西白みそ、府中みそ、讃岐みそなどがあるが、その他のみそでもOK。その場合は味わいが大きく異なるので、酢や砂糖の量を調整してください。

材料をまんべんなく混ぜる。よりマイルドに仕上げたい場合は、酒かみりんを少し加え弱火で練り上げる。清潔な密閉容器に入れ冷蔵庫で約2週間保存可能。

ねぎやこんにゃく、山菜、魚介類など、好きな素材と和える。水分が出てしまうので、食べる直前に和えるのがミソ!

ねぎは、沸騰したお湯に塩を加え、さっと茹でてぬめりを軽く取り除く(先に芯をお湯に浸けると均一に茹で上がる)。茹で過ぎると色が悪くなり甘味も消えるので注意。すぐに氷水で冷やすとよい。

定番のぬたに、ほうれんそうほか、野菜や果物・カレーパウダーなどを混ぜ合わせるだけで、見た目にも美しい彩鮮やかなぬたが完成。おもてなしやホームパーティーに喜ばれそう! パウダー類は混ぜ合わせるだけ、ほうれんそうなどはミルで撹拌する。

酢みそがおいしいのは、みその緩衝能が関係!?

「緩衝能」とは、本来のpHを保持する能力のこと。たとえば、水に酸・アルカリを添加するとpHが変化するが、みそ汁では変化が少ない。みその緩衝能には、みそに含まれる有機酸、アミノ酸類、たんぱく質等が関与している。みそ汁に具材を入れてもpH変動は少なく、「酢みそ」の場合は、酸味が和らぐ。

奈良時代につくられた万葉集は、日本最古の歌集。この中に、みその前身である「醤」を取り上げた歌が二首あり、その一つが「醤酢に 蒜つきかてて 鯛願う 吾にな見せそ 水葱の羹」。当時、ノビルを酢みそで和え、タイの刺身もみそ和えで食べていたことが読み取れる。

みそと同様、酢にもさまざまな健康効果があり、疲労回復、代謝促進、高血圧予防など健康や美容に役立つ効能が期待できると報告されている。また、カルシウムの吸収を助ける働きもある。みそと酢は、積極的にとりたいコンビだ。穀物や果実から酒をつくり、酢酸菌を加え、発酵させてつくられる酸性調味料の「酢」。起源は古く、紀元前5千年頃のバビロニアでの記録に残っていて、「世界最古の調味料」と称される。また、あの絶世の美女とされるクレオパトラは、毎日酢に真珠を溶かして飲んでいたそうだ。

ぬたのソースは汎用性が高く、常備しておけば、あらゆる食材にアレンジ可能。あと一品欲しい!というときのお助けアイテムにもなる。

株式会社ミソド代表取締役、一般社団法人みそまる普及委員会理事、月刊「ジャパン味噌プレス」編集長、みそソムリエ。アパレル販売員、読者モデルを経て、2011年「ミソガール」として味噌の普及活動を開始。みそまる考案。ミラノ万博や伊勢志摩サミット等イベントやメディア出演を通し、味噌の魅力を伝えている(2019年MISODOに改名)。『みそまる』(宝島社)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)等著書多数。※サイトに掲載している記事は取材当時の情報のため、現在と内容が変わっている可能性がございます。