しょうゆ、みそ、酢に統計的に有意な傾向!食事スタイルとCOVID-19との関係を探る

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数は、全世界で489万人、死者は32万人を超えた(2020年5月20日時点)1)。

「人口10万人あたりの感染者数」は、スペインが最多で489人、米国が428人、イタリアが367人。一方で、日本は13人。「致死率」は、フランスが最も高く19.2%で、次いでイタリア14%、スペイン11.9%と続くが、日本は4.3%と低い水準だ(2020年5月14日時点)2)。

日本で新型コロナウイルス感染症による感染者数・死者数が欧米に比べて少ないのは事実であるが、その原因は明らかではない。

日本は暖かく湿気が多い、握手&キス&ハグの文化がなくお辞儀文化、衛生観念が高く手洗いやうがいの励行、マスク着用率の高さ、靴を脱ぐ文化等の理由から感染拡大を防いでいるのではないかと考えられているが、私たちは、日本人の食生活が好影響を及ぼしていると考え、調査を行った。

日本人が日常的に食す頻度の高い18品目(米、みそ、しょうゆ、酢、食塩、豆腐、納豆、卵、わかめ、生鮮肉、生鮮野菜、魚介類、緑茶、牛乳、パン、乳酸菌飲料、パスタ・スパゲッティ、飲酒)の47都道府県別の消費量(または、消費金額)並びに喫煙率(男女)計20種目3)と、人口10万人あたりの新型コロナウイルスの感染者数(2020年4月17日時点)1)を比較し、Excelを用い相関係数を算出した。

表1
食品並びに喫煙率と新型コロナウイルス感染症との関連

結果(表1)は、消費量が増えるにつれ感染者が減る「負の相関」を示すものと、消費量が増えるにつれ感染者が増える「正の相関」を示すものがあり、しょうゆ、みそ、酢が「負の相関」の中でも有意な結果だった。また、大まかに分けると、洋食よりも和食のほうに軍配が上がるのがわかる。

残念ながら、現在、新型コロナウイルスに対する予防効果を示す食品は、国内・海外ともに報告されていない。また、各県の人口密度や食文化、集団感染の有無等にもよるため、あくまで「傾向がある」という表現にとどめる。

しかし、日本の伝統的な発酵調味料である「しょうゆ、みそ、酢」に見事に有意な結果が表れたのは、興味深い事実。これらの食品は、これまでも免疫機能を高めることが、報告されている。4-6)

新型コロナウイルス感染症で重症化した人、死亡した人の食生活の調査は、今後の研究課題となるが、和食が体にいいのはいうまでもなく、糖尿病や肥満の人が重症化しやすい傾向があることからみても、ヘルシーな和食は最適だ。

現在、国内においては、新型コロナウイルス感染症の発生は低下傾向にあり、「うがい、手洗い、マスク着用、外出自粛」等が、功を奏したと考えられる。昔ながらの「和食」を心掛けることで、今後起こりうる第2波の拡大の予防にもなるのではと考えている。

実態の見えないウイルスとの闘いは、まだまだ続きそうだ。「アベノマスク」もありがたいが、みそを政府が買い上げ国民に支給する「アベノミソ」政策を打ち出してほしいと願う。

【調査】
ミソド・藤本智子
みそまる普及委員会・青柳真美
広島大学・渡邊敦光

【参考文献】
1)NHK「新型コロナウイルスの特設サイト」
2)日本経済新聞
「チャートで見る日本の感染状況 新型コロナウイルス」
3)都道府県ランキング-とどラン
4)中央味噌研究所研究報告 第39号
「味噌による免疫系の活性化を介したがん予防」(永尾雅哉)
5)日本醸造協会誌「黒酢および黒酢もろみ末の機能性:免疫賦活作用・糖代謝改善作用を中心に」(上野知子)
6)生物工学会誌「醤油の機能性に関する研究」(古林万木夫)

株式会社ミソド代表取締役、一般社団法人みそまる普及委員会理事、月刊「ジャパン味噌プレス」編集長、みそソムリエ。アパレル販売員、読者モデルを経て、2011年「ミソガール」として味噌の普及活動を開始。みそまる考案。ミラノ万博や伊勢志摩サミット等イベントやメディア出演を通し、味噌の魅力を伝えている(2019年MISODOに改名)。『みそまる』(宝島社)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)等著書多数。※サイトに掲載している記事は取材当時の情報のため、現在と内容が変わっている可能性がございます。