幕末・維新のヒーロー西郷隆盛は、みそ仕込みが得意だった

西郷隆盛

愛嬌たっぷりで時代を超えて愛される西郷隆盛は、みそや醤油をつくるのがとても上手だったことで知られる。「維新ふるさと館」(鹿児島市)には、西郷隆盛の義妹・岩山トクさんが、そのことを語った貴重な肉声が残っている。

西郷隆盛に関しては、多くの専門家によって研究されているが、家庭での様子を伝えるものは少ない。トクさんは、生前の西郷さんに親しく接し、その素顔、人となりをよく知る最後の証人であった。トクさんの孫にあたる岩山清子さん、岩山和子さんがまとめた『西郷さんを語る』によると、当時はみそや醤油は自家製が当たり前で、年に一度、家族が食べる1年分くらいの量を仕込んでいたという。

西郷隆盛味噌仕込み

使用人たちに蔵で手ほどきをし、みそ仕込みを見守っていた西郷さん。家では皆と食事を共にし、家事も積極的に楽しんでいたというから驚きだ。身近な人への感謝を忘れない人情味溢れる人柄がうかがえる。

「維新ふるさと館」では、幕末から明治維新に活躍した西郷隆盛や大久保利通など、先人たちの偉業や歴史を、映像・模型・ロボットなどハイテク技術を使った多彩な展示・演出によって、楽しくわかりやすく紹介する。鹿児島観光の際に立ち寄ってみてはいかが。

お話を聞かせてくれた、歴史解説員の肥後秀昭さん
維新ふるさと館
鹿児島市加治屋町23-1 TEL/099-239-7700

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