スーパーマーケットの味噌、どうやって棚に並ぶ?

歌う味噌屋の若旦那こと、酒井です。

最近は、なんといっても新型コロナウイルスに翻弄された数か月だったのではないでしょうか。我々、流通関係者にとっても、食品というライフラインを守るため、日々努力をしましたが、一日も早い終息を願っております。

今回の「コロナ騒動」では、巣ごもり生活が続いたことにより、家庭消費用のお米や納豆、カップ麺、パスタ、小麦粉などが随分と売れたと聞いております。もちろん生味噌、即席味噌汁も好調でした。

ところで、スーパーマーケットでは、各カテゴリーごとにきれいに商品が並んでいますね。いつも買っていた商品がいつの間にか無くなっていたり、新しい商品が並んでいたりということに、気がつく方も多いかと思います。

CMやSNSでの告知を目安に買い物をされる方も多いと思いますが、もちろんCMで放映されるような商品はほとんど採用されて棚にたくさん並びます。しかし、味噌はあまりCMも入りません。では、どうやって商品の入れ替えをしているのでしょうか?

大概の店舗では、春と秋の年2回、商品の入れ替えを行います。業界用語では「棚割り」と呼ばれる作業です。各メーカーから発売される4月から9月向けの春夏新商品、10月から3月向けの秋冬新商品がありますが、それぞれ発売2か月前くらいに、担当の問屋がメーカーと商談します。そして、商品情報と見積りを持って店舗の担当バイヤーにプレゼンし、試食してもらいます。

その後、今度はバイヤーが、直近3か月くらいの販売データを分析し、売れていない商品と、問屋のプレゼンで好印象であった新商品の差し替えを決めるのです。もちろん、差し替えてさらに売れないようでは困るので、問屋からは、半期の販売提案書を提出します。

ただし、味噌は嗜好性の高い商品であり、バリエーションの豊かさが魅力の一つでもあります。単純に動きが悪いからといって、外してしまっていいわけではなく、そのさじ加減は、長年この業界に携わってきた、私たち問屋の腕の見せどころです。

スーパーマーケットに買い物に行く際は、「この商品はただ棚に並んでいるだけじゃないんだな!」と思いながら選んでいただけると、とてもうれしい限りです。

1965年東京都出身。大学卒業後、サラリーマンを経て、家業の味噌卸問屋「大塚青木商店」に入社、現在代表取締役。大塚の街興し組織「南大塚ネットワーク」代表を務める傍ら、歌手としても活動。テレビ出演やラジオのパーソナリティなど幅広く活躍中。