中川政七商店は、およそ300年前、享保元年(1716年)績(う)み手織りの麻織物を扱う問屋として創業。現在は、日本の工芸をベースに素材やデザイン、品質にこだわった生活雑貨の製造販売をしています。特に奈良の工芸“かや織”の「花ふきん」は、よく吸って早く乾くとベストセラーになっています。
同店で注目されているのが、味噌の「うまみ」を効かせ、国産素材をバランスよく配合した新感覚の調味料「国産素材のかける薬味みそ」です。
7種の国産素材の「7」は中川政七商店の「七」
スパイスに含める国産素材を7種類に決めたのは、中川政七商店の屋号に含まれる「七」にこだわった遊び心。九州産の大麦と大豆を使用した麦味噌をベースに、日本三大ねぎの一つである兵庫県産の岩津ねぎ、和歌山県産の梅、宮崎県産の柚子、国産のにんにく・山椒・食塩をバランスよく配合しました。
生味噌の風味を生かした粉末味噌が開発のヒントに
「中川政七商店オリジナルのスパイスをつくろうと企画を進めている中、たまたま展示会で早川しょうゆみその『みそパウダー』に出合ったことが、開発のきっかけとなりました。独自の製法で生味噌の風味を残したまま粉末化に成功した経緯を聞き、感銘を受けました」と商品開発担当の内山恭子さん。
宮崎県にある老舗味噌メーカー「早川しょうゆみそ」の協力のもと、12種ほどの試作を重ね、約8か月をかけてようやく同商品が完成しました。
素材のバランスや粒度にも注目!
スパイスは、風味のよさや食欲をそそる美しい彩りに加え、臭みを消す「マスキング効果」や素材のうまみを引き立てる「エンハンス(増強)効果」なども重要です。
また、一般的な味噌パウダーよりも粒はやや大きめで、噛みしめて味わうような感覚が楽しめるのも魅力の一つ。他の食材の粒度も揃えることで、均一に容器から取り出せるよう工夫されています。
振りかけるだけでワンランク上の料理に
「国産素材のかける薬味みそ」は、お肉の下味や料理の仕上げ、おにぎりなどさまざまな料理に使える優れもので、塩・こしょうのように常備しておくと便利な調味料です。
素材の味を生かしながら風味を増してくれるので、普段の料理がワンランクアップすること間違いなし! また、美しい彩りが加わることで、見た目も華やかになります。
お肉の下味に
揚げ物に
おにぎりに
「一つでさまざまなレシピに対応できるので、毎日のお弁当やキャンプなどアウトドアシーンでも大活躍します!」と広報の木原芽生さん。
「国産素材のかける薬味みそ」は、全国各地の中川政七商店ほかECサイトで購入可能です。
文/秋山昭代