Doみそくらぶ・みそのみゆき(田中美幸)さん「手づくりの楽しさを伝えたい」

ボランティア団体「Do みそくらぶ」(静岡市)を運営し、保育園や小学校、子育て支援の場などで、手づくりみそや、食の大切さを伝えている「みそのみゆき」こと田中美幸さん。「Do みそくらぶ」でみそづくりを体験した方は1 万9000 人を超えるほど。2012 年には「第7 回食育推進大会」で「食育推進ボランティア表彰 内閣府特例担当大臣表彰」を受賞するなど、多方面で活躍中です。( 聞き手/ ミソガール・藤本智子)

「Do みそくらぶ」を立ち上げたきっかけは?

19 年前、子育てをしながら仕事をしていた当時の食事は、八百屋さんのお惣菜頼り。忙しい毎日を送る一方で、ふと「母の味」を子どもたちに伝えなくてよいのかと考え、孫にも受け継がれるような「食」を伝えていきたいと思うようになりました。そして辿り着いたのが「みそ」でした。子どもと一緒に楽しめるなら、と始めたみそづくりにすっかりのめり込み、1998 年にはもっと多くの人に「手づくりみそ」の魅力を伝えていこうと、「Do みそくらぶ」を立ち上げました。

普段の活動を教えてください。

保育園や小学校、子育て支援の場、児童養護施設、特別支援学校などで、みそづくり教室や科学講座を開催するほか、年に一度、「Do みそ新聞」を発行し、一年間の活動報告をしています。合言葉は「誰でも簡単・楽しい・おいしいみそづくり」。太鼓のリズムに合わせてみそをつくったり、三線とコラボしたり。科学講座では、顕微鏡で糀菌を観察したり、「こうじ菌劇場(みそやこうじ菌の働きを伝える)」を披露したり。2014 年には、誰でも気軽にふらっと立ち寄れるみそづくり教室の拠点「楽しみそ」(静岡市)をオープンしました。また静岡市食育応援団としても活動しています。

体験した方の反響はどうですか?

対象は赤ちゃんから大人までと幅広く、年間約2000 人の皆さんに体験いただいています。「簡単にできて楽しかった」「おいしくできた」「みそ汁を食べなかった子どもが食べるようになった」など、伝えれば伝えた分だけうれしい反応があります。また、通常の数kg のみそづくりが大変な障害者や高齢者には、50g の少量をつくるみそづくりも好評。ビニール袋に蒸し大豆、米糀、塩を入れて、手で揉むだけで簡単にみそがつくれます。

みその魅力とは?

日々の生活の中で、手軽に楽しめ心癒されるみそは、「日本人の心のふるさと」ともいえる食材。目には見えませんが、微生物たちの世界にもロマンを感じています。愛情たっぷりの「手づくりみそ」は格別。まだまだ「手づくりは大変」というイメージをお持ちの方も多いのですが、これからは、「みそづくりは楽しい、おもしろい、体と心にいい、といいことづくめ」といった会話が飛び交うようになってほしい。みそは、調理方法も幅広いので楽しみ方も無限大。もっともっと活用してほしいと思います。

これからの夢は?

自らみそをつくる体験や科学講座を通してたくさんの方に、みそや和食の素晴らしさ、食生活の大切さを伝え、「楽しいみそライフ」を追究・発信していきたい。みそは家族とのコミュニケーションを深めることができるツールであると実感しています。今後は、「子どもスタッフ」の育成や指導者養成にも、これまで以上に力を入れていきたいと考えています。


Miyuki Tanaka runs the volunteer organization Do Miso Club, which holds miso making workshops and food education seminars forall ages of people to convey the greatness of misoand the importance of food. Over 20,000 people haveparticipated in their workshops to this day.

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