全国的に「雑煮」といえば、しょうゆやみそベースが定番だが、香川の雑煮は一風変わっている。なんと、白みそ仕立ての汁に大根、にんじん、甘~い「あん餅」が入っている。雑煮にあん餅?と初めて聞く人は驚くが、香川では正月三が日、おせちと一緒に食べる定番の料理だ。
高松の中心街にある高松ライオン通商店街には、一年中「あん餅雑煮」が食べられる「甘味茶屋 ぶどうの木」がある。「あん餅雑煮」を目当てに、観光客も多く訪れる名店だ。「あん餅雑煮」は、通常のみそに比べて塩分は約半分、米麹をふんだんに使った「讃岐みそ」を使用する。上品な讃岐みその風味と、ほのかな塩味であんこの甘味が引き立ち、意外なおいしさである。
モチモチのあん餅を箸で持ち上げると、とろ~りのびて、甘味が口いっぱいに広がっていく。すかさずかつお出汁がきいた白みその汁をそそれば、見事なまでに味が調和する。トッピングの青のりが、予想を裏切るおいしさだ。落ち着いた店内では、昔ながらの「ぜんざい」や「あんみつ」など、和風パフェメニューも楽しめる。
【甘味茶屋 ぶどうの木】
香川県高松市百間町2-1
TEL/087-822-2042
営業時間/火〜土10:00~20:00、日10:00~16:00
定休日/月 ※月が祝日の場合は翌日火が休み