味噌玉世界旅行 by 武重美亜
ペルー・アマゾン編
ペルーはアンデス山脈のイメージが強く、アマゾン地帯というペルーの第二の顔は全く予期せぬものでした。リマから26 時間のバス移動の後、アマゾン川を4 日かけて移動し、たどり着いたのが、イキトスという「陸路では行けない世界最大の町」です。さらにボートを走らせ、ジャングルの奥に進めば、いまだ文明社会との接触を拒み続けている部族も生活しているといいます。
イキトスでは、マリエラさん夫婦が運営する民宿に泊まりました。旦那さんは、毎日家族の洗濯物をタライを使って手洗い。雨期で雨がドサーッと降る時間帯を上手にかわして、屋上へ洗濯物を気持ちよく干しに行きます。
奥さんのマリエラさんは、いつも笑顔で家族みんな幸せそう。豆を煮込んだ料理と米が定番のメニューらしく、マリエラさんは昼ご飯に夜ご飯と、いい香りを漂わせながら家族のエネルギー源をつくっています。
そのキッチンで味噌汁をつくり、マリエラさん夫婦にふるまうことにしました。具材は紫タマネギ、ニンニク、生姜、香草、唐辛子、鶏肉、そして必殺バナナ。スープ用のバナナはアマゾンではよく食べられている食材。生では食べずに煮たり焼いたりします。鶏肉の旨みが効いたスープにこのバナナはよく合います。唐辛子でピリっと仕上げ、越後長岡のたちばな味噌を溶き入れ完成です。
マリエラさんも旦那さんも「おいしい!」と気に入ってくれました。「日本でもバナナを食べるの?」と聞かれ、「甘いバナナは食べるけれど、調理用バナナは食べません。これは日本とアマゾンのフュージョン料理です!」と答えました。バナナの味噌汁は、蒸し暑いアマゾンの忘れられない味になりました。
A journey to serve miso soup to people all around the world, the Peruvian Amazon edition. I made miso soup with banana, an amusing fusion of Japanese and the Amazonian flavors, which my guests enjoyed.