主役はみそ汁!武士たちの“みそ汁パーティ”汁講

汁講とは

「汁講(しるこう)」とは、戦国武将も楽しんだ「みそ汁パーティー」のこと。主宰者が汁(具材含む)と酒を用意し、客人がごはんを持参して、鍋を囲んで酒を酌み交わす宴。豪華ではないけれど心のこもったホームパーティーのようなもので、人々は「汁講」を開いて歌ったり踊ったり…楽しい時間を過ごしたといわれている。「飲みニケーション」という言葉が流行って久しい現代、もう一度みそをきっかけに人々が交流し、笑顔が広がることを願いたい。

鍋ストーリー

鍋料理は古代からあったが、その歴史が花開いたのは江戸時代後期と、意外に浅い。囲炉裏にかける大鍋に対して、食卓に持ち出し、少人数で食べる鍋料理を「小鍋立て」といった。江戸では七輪や火鉢を用いて鍋を火にかけ、煮ながら食べる「小鍋立て」がブームになり、一つの鍋をみんなで囲む、現在の「鍋料理」のスタイルへと変化していった。肉や魚介、豆腐、野菜など、身近な食材を用いた便利な調理法として、全国各地に個性豊かな鍋が誕生していった。定番メニューの「みそ鍋」は、横浜発祥とされ、明治時代に大流行した牛鍋(すきやき)も、もともとはみそ味だったそう。当時は食べ慣れていなかった、牛肉の臭みを消すために、みそで煮込んだのがはじまりといわれている。

戦国時代と味噌

武将たちは戦闘能力を左右する「兵糧」に関心を持ち、特に米とみそを大切にしていた。そのまま舐めたり、食べたりできるほか、調味料としても使えるみそは重宝されていた。米と塩とともにみそは、陣中の兵糧として活躍。「みそ玉」として携帯し、おかず代わりにかじったり、お湯に溶いてみそ汁にしたり。 武田信玄が「信州みそ」の基盤をつくり、伊達政宗が日本初のみそ工場「塩噌蔵」を建てたことでもわかるように、みそは歴史と深く紐づいている。

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