【寄稿】インカのトウモロコシとジャガイモでつくる味噌汁

味噌玉世界旅行 by 武重美亜
ペルー・リマ編

紀元前800~ 紀元後800 年に栄えたナスカ、15 世紀にスペイン人に滅ぼされたインカ。いずれも南米ペルーにあります。現在は、我々の顔に近いインディヘナのほかにスペイン人と混ざったメスティーソの人々をよく見かけます。

現在までめまぐるしく変化してきたペルーを旅していると、はかなさを感じずにはいられません。数千年も前からアンデス(ペルー・ボリビア・チリ)で栽培され、文明の発展の支えとなったトウモロコシとジャガイモを使って、味噌汁をつくってみたいと思いました。

首都リマ在住のダビット(35)さんと2 人の従姉妹、マリアネラさんとディエナさん双子姉妹(35)にふるまいます。ダビットさんのお宅に到着すると、ペルー音楽の「クンビア」と「スカ」と呼ばれる新しいジャンルのロック、アメリカのヒップホップを代わる代わる流してくれました。

さて、味噌汁づくりを開始したいと思います!鰹節を削り、市場で購入してきたトウモロコシの実を包丁で取り、ジャガイモの皮を剥き、ニンジン、タマネギ、青ネギを刻み調理します。

最後に越後長岡味噌醸造たちばな本舗の米麹味噌を溶き入れて完成です。双子姉妹のマリアネラさんとディエナさんはトウモロコシの存在に「チョクロ(トウモロコシのこと)!チョクロ!」と喜び、

ダビットさんは「スープに溶け込んだ魚の風味がわかる!味噌は親しみのない味だけれど、すごくおいしい!」と汁まで残さず完食。歴史あるトウモロコシとジャガイモ、味噌と鰹節の輝かしいコラボレーションとなりました。

A journey to serve miso soup to people all around the world, Lima, Peru edition. Although miso was unfamiliar to my guests, they enjoyed miso soup with bonito broth, cones and potatoes, finishing every drop of the soup.

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