味噌煮込罠・岡田望さん「”ワナ”にかかれば味噌のトリコ」

東京メトロ本郷三丁目駅から徒歩2分、「味噌煮込罠」は、シコシコの自家製麺に、八丁味噌ベースのスープが特徴の味噌煮込みうどん専門店。一度食べたらやみつきになる人続出! 連日常連客でにぎわっている。オーナーの岡田望さんに話を聞いた。
(聞き手/藤本智子)

味噌煮込罠
岡田望●プロフィール
1977年愛知県出身。東京大学卒業後、東京大学医学部附属病院で看護師として勤務。退職後、2007年に「味噌煮込罠」をオープン。


お店について教えてください。

「味噌煮込罠」という店名は、「おいしい味噌煮込みうどんに、ハマってもらえるように」という思いを込めて付けました。基本の「味噌煮込みうどん」ほか、韓国風の「キムチ味噌煮込みうどん」、トマトやチーズ入りの「イタリアン味噌煮込みうどん」、カレー風味の「インディアン味噌煮込みうどん」など、アレンジメニューもあります。日本酒をはじめとしたお酒や肴も取り揃えていますので、夜は居酒屋としても多くご利用いただいています。お客様は、OL、サラリーマン、学生と幅広く、カウンター席もあるので、女性一人でも気軽にご来店ください。

オープンのきっかけを教えてください。

もともとは医学の道を目指し、東京大学へ進学。卒業後は、東京大学医学部附属病院に看護師として4年ほど勤めましたが、医療現場での理想と現実の違いを感じ、別の道に進むことを決意。地元愛知の名物料理「味噌煮込みうどん」が食べられる店が都内には少なかったので、自分でつくってしまおうと考えました。実家は愛知でそば・うどん店を経営しているので、基礎的な技術は実家で学び、他店を食べ歩いては独自で試作を繰り返し、メニュー開発を進めました。

味噌煮込罠
味噌煮込みうどん

味噌のこだわりは?

「八丁味噌」をベースに、愛知県産の甘口の白味噌、キリッと塩味の効いた赤味噌の3種類を、独自の割合でブレンド。赤味噌は、実家近くにある個人経営の味噌屋のもので、幼い頃から親しんでいる味です。味噌は味のバランスが重要ですが、数種を合わせることで、単品では出せない深みが出て、個性豊かな味わいになります。さらに羅臼昆布や日高昆布、サバやカツオの削り節などで引いた出汁とマッチすることで、おいしさがグンと増します。一見、こってり、濃厚そうに見えるかもしれませんが、すっきり飲めるスープに仕上がっています。

全国津々浦々個性豊かな味噌がありますが、愛知の赤味噌は、煮込むとおいしくなるのが最大の特徴です。妻が白味噌好きなため、家では「合わせ」にして味噌汁を楽しんでいますが、味噌煮込みうどんなら、やっぱり赤味噌に勝るものはありません(笑)。

調理のポイントは?

うどんは、厳選した小麦粉に塩を一切用いず、真水で打った独特のコシのある生麺を使用。味噌味のスープで煮込んでも塩辛くならず、しっかりとした歯ごたえが残ります。麺は、店の2階にある製麺室で毎日手づくりしています。オーダーが入るごとに麺を下ゆでし、味噌スープと合わせ、仕上げに生玉子、長ネギを入れたら、火を通し過ぎない状態で提供します。お子さんやご年配の方には、ゆで時間を長くして麺を柔らかくするなど工夫しています。夏季は、冷たいきしめんも提供しています。

今後の展開を聞かせてください。

味噌は日本人のソウルフード。なんといっても、おいしくて体にいいことが魅力。「おいしかった」「懐かしい味」など、お客様に喜んでいただくことが、仕事のやりがいにつながっています。より多くの方に味わっていただけるよう、近い将来、2店目の出店を考えています。全国的には、愛知の味噌文化に馴染みのない人が多いかもしれません。「味噌煮込みうどん」を通じて、ふるさと愛知の味を伝えていけたらと考えています。

http://misonikomin.net/

酒と味噌煮込み 味噌煮込罠
東京都文京区本郷3-31-15菅谷ビル1F
TEL/03-3812-2286
営業時間/ランチ11:30~14:30、ディナー17:30 ~ 22:00
定休日/日曜・祝日(土曜はランチ営業のみ)

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