高校生が地元のお米「ミルキークイーン」でつくった味噌「富士みそ子」

山梨県富士吉田市で生産されたお米「ミルキークイーン」で、地元の高校生が味噌をつくりました。名前は、「富士みそ子」。自分たちが手塩にかけてつくった味噌は、まるで子どものようにかわいいから、親しみをもって人のような名前にしたとのこと。

お米の6次産業化!最初は甘酒

NPO法人かえる舎と高校生(かえる組)では、地元のお米の6次産業化に取り組んでいます。富士吉田市では、「ミルキークイーン」というお米や富士山からの湧水が有名ですが、このお米と水で何かできないか、ということからプロジェクトがスタート。

第一弾は、甲府にある老舗の味噌・醤油メーカーである五味醤油の協力のもと、高校生が甘酒の商品を開発。地元の恵みがたっぷりつまった、“富士山をレペゼン(代表)した商品”という意味で、「レペゼンフジ」と命名。

甘酒は、さまざまなイベントで提供し好評を博しましたが、より多くの方に飲んでもらえるよう、いろいろな味の甘酒を開発したり飲みやすくしたりするなど、改良を重ねたとのこと。現在は、道の駅富士吉田、富士吉田市のふるさと納税、東京の発酵デパートメントで購入可能です。

次にトライしたのは味噌!

4年前からは、ミルキークイーンの米麹と五味醤油製の麦麹を使って、甲州味噌づくりも開始。最初の年は120kg、毎年少しずつ増やしていき、今年は200kgの味噌を仕込んだそうです。

しかし、コロナ禍でイベントが中止になってしまったことから、昨年、味噌を商品化することに。名前は、「愛着がもてるような人の名前にしよう」と決めて、みんなで候補を出し合った中で「富士みそ子」に命名。

昨年と今年は、計120個ほどの味噌を「道の駅富士吉田」で販売。また、地元の保育園や小中学校で地産地消の特別給食メニューにも採用されるなど、反響は上々。富士吉田市の堀内茂市長を表敬訪問し、「富士みそ子」をお渡しするなど、広報活動にも余念がありません。

“自分をかえる、地域をかえる”を合言葉に

NPO法人かえる舎は、若者が活躍する地域づくりの推進を目的に設立。地元の高校生有志による地域活性化グループです。

「地域の方々の『若い世代に地域を好きになってほしい』という声がきっかけで、2016年の冬からかえる舎の活動が始まりました。自分がお世話になった恩返しをしたい、という想いもありました」と代表の斎藤和真さん。

今では、地域と学校の橋渡しをするコーディネート業務と、ローカライズしたプログラムの構築と実施が主な役割。 高校から授業の委託を受け、その年のテーマに沿って、地元の歴史や農業、産業、観光などについて一緒に学んでいます。また、授業以外では、地元の名産品の織物や子育て支援、防災などテーマごとにプロジェクトグループを発足させ、毎年活動をしているそうです。

6次産業化プロジェクトの締めくくりは小学校で授業を

味噌をつくったあとは、地元の小学校の3年生に体育館に集まってもらい授業を行いました。

メンバーの濱野美羽さんは、「小学生の皆さんは、国語『すがたをかえる大豆』の単元で事前に学習しているので、興味を持って話を聞いてくれて嬉しかったです。以前は、地元には何もないと思っていたのですが、かえる組の活動を通して、地元が大好きになりました。大学は県外に出ていますが、いずれは地元で就職したいと思っています」と笑顔で語ります。

「富士みそ子」は、好評につき現在品切れ中。今年も3月に味噌仕込みが行われる予定で、来年の11月頃に店頭に並ぶ予定です。

文/秋山昭代

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