アジ、サンマ、イワシなどの青魚をたたいて、香味野菜、みそとともに混ぜた「なめろう」は、粘り気のある食感と、皿についた身まで舐めるほど美味だったことから名づけられたとされる、千葉・房総半島を代表する郷土料理。栄養バランスに優れ、漁師料理として親しまれてきたが、生の魚はいたみやすいため、「なめろう」に火を通して食べる「さんが焼き」が生まれた。漁師は山へ仕事に行くときには、アワビの殻に余った「なめろう」を入れて持っていき、蒸したり焼いたりして食べた。
山の家で食べた料理ということで、この料理を「山家(さんが)焼き」と呼ぶようになったとされている。つくり方(2 ~ 3 人前)は2工程。青魚(刺身用)200g、みそ大さじ2、ねぎ2/3 本、しょうが2 片、酒小さじ1を混ぜて、包丁を使って粘り気が出るまで細かくたたけば「なめろう」が完成。その「なめろう」を平たく丸め、ハンバーグのようにしてじっくり焼けば、「さんが焼き」の出来上がりだ。お好みでしそをまいてもOK。少し手間はかかるが、おつまみに最適な1 品。
Sanga-yaki, a local dish of the Boso Peninsula, is bluefish, potherbs, and miso minced together and made into patties before being grilled.