「ミソスープの新しい文化を作る」をミッションとしたユニット「大晦日」は、コーヒー器具を使用してみそ汁をドリップするスタンド「LOVE ME AND MISO SOUP.」や、みそを軸に未来の文化について考える研究所「MISO FUTURE LABORATORY(大晦日× COOK COOP)」などを主宰。クリエーターならではの独特の世界観でみその魅力を発信している。代表メンバーの福永さん、笠木さんにお話を聞きました。(聞き手/ ミソガール・藤本智子)
「大晦日」を立ち上げたきっかけは?
3 年半前、大のコーヒー好きの私が、コーヒーより先に日本に根付いたいいものがあるのでは?と、ふと思うことがあり、それをきっかけにドリップ式のミソスープスタンド「LOVEME AND MISO SOUP.が生まれました( 福永さん)。農業関係の仕事柄、生産者と接する機会が多く、各地にさまざまなみその種類や個性があることを、もっと多くの人に知ってほしいと思いました(笠木さん)。2 人の思いが融合し、料理家やクリエーター仲間も加わって「大晦日」が誕生しました。
普段の活動を教えてください。
渋谷や原宿近辺のカフェでミソスープスタンド「LOVEME AND MISO SOUP.」の出店や、「食」に携わるさまざまなつくり手とともに、いろんな「おいしい」を提案・表現するラボ「COOK COOP」と共同で、みそを軸に未来の文化について考える場として「MISO FUTURE LABORATORY」を立ち上げました。 みそのカッピング(利きみそ)、みそづくり、トークショーなど、みそをテーマにさまざまなイベントを開催しています。
「LOVE ME AND MISO SOUP.」の魅力とは?
目新しさやおしゃれ感だけでなく、おいしさと素材にこだわっています。使用するのは、無添加みそ、利尻島産の昆布など、自分たちが納得し、自信を持ってすすめられる材料のみ。鰹節をフィルターの中に入れ、温めた昆布のだし汁でドリップすると、鰹節の香りがふわっと広がり、豊かな味わいになります。これまでみそ汁はごはんの時についてくるおまけ的な存在でした。ぼくらはその概念を新たにして、コーヒーのように単体で楽しめる存在にしています。一つの工夫として、歩きながら、仕事をしながらでも飲めるように、両手がふさがらないよう具を入れていません。具を入れないことでシンプルにみそと出汁の味を伝えることができます。
みその可能性とは?
今、ミソスープは「サードウェーブ」であると考えています。みそ汁が広まった室町時代~江戸時代までが「ファーストウェーブ」、「セカンドウェーブ」は昭和のインスタントみそ汁ブーム。そして今が産地や出汁にこだわったみそ汁を飲む「サードウェーブ」というわけです。これからは「みそ汁」の概念を越え、パンや新聞を持ちながら、片手でさらっと飲むスタイルが当たり前になっていきます。みそは日本の伝統食ですが、楽しむシーンも方法も無限大だと感じています。
今後の展開、夢を教えてください。
みそに特別興味がなかった人にも、みその魅力を知ってもらうことがぼくらの使命。そのためには、本物のミソスープや、いろいろな種類のみその味を知ってもらうことが大切です。今後は、みそや関連商品、店舗の開発なども計画中。たくさんの人々を巻き込んで、みそのウェーブを起こし、 新しいみそカルチャーをつくっていきたいと思います。
Omisoka is a unit whose mission is to createa new miso soup culture.
They run the misosoup stand Love Me and Miso Soup, whichserves miso soup made using coffee drippers, and theresearch group Miso Future Laboratory, which focuseson the future of miso and culture.